黒姫高原犬ぞり大会
2001-1-21
この大会は今回で 7 回目。大粒の雪にもめげず全国各地からの参加チームが愛犬達と今シーズン最初のレースを楽しんだ。雪が降っていなければ多頭引きコースの殆どを見渡す事ができる。双眼鏡を持っていると 2 倍楽しめるだろう。
会場は長野県黒姫高原のスキー場。童話館周辺は参加者の車で一杯になってしまうので、見学者用の駐車場は会場から少し離れた場所に設けられており、会場と駐車場間を往復する送迎車が出ている。多少不便かもしれないが童話館の中は暖房が効き、休憩ができるしトイレもきれいだ。 外のテントには売店も出される。
上信越自動車道の開通により交通の便が良くなった事から関西方面からの参加者も多いが、今回は大雪の為に高速道路が通行止めになってしまい参加できないチームもあった。
この大会の特色はスタッフが多い事。聞く所によると役場の職員が総動員されているらしい。特に書き添えたいのは駐車場で半分雪に埋まっていたスタッフの方。その場に居なければならない仕事を受け持った苦労はお察し致します。
レースは多頭引きよりも 2 頭引きや 1 頭引きの参加チームが多く、無料の「犬と一緒に 50m 」も人気がある。 2 頭引きはスキーゲレンデの中のコースなので半分は上り坂。人間の体力も必要だ。それにこの大会のコースコンデションは天候に左右されやすいので橇のワックスもできれば当日の天候を見てから決めたい。
余談だが大会の目録に最近何かと話題の人になっている長野県知事のコメントが掲載されていた。いつもは目録といえばプログラムやゼッケンの確認をするだ けで肩書きのついた人のコメントなどあまり読んだ事がなかったが、やはり知名度はすごいと思いつつ目を通している自分がいた。
マッシャーズチャンピオンシップ in MIKAWA
2001-1-27,28
黒姫に続きこの大会も大雪の中で行われた。
土曜日、磐越自動車道で時折吹く正面からの強い風にアクセルを踏んでいてもスピードが落ちていく。それよりも恐いのは横風だ。片側一斜線の場所では普通車よ りも大きなこのトラックは油断ができない。新潟の風通しのよい平野から山間に入った時にはドライバーの手は汗で湿っていた。
ふと何年か前の宮城のレースを思い出す。
猛吹雪の中、2 頭引きのレース後半でいきなり横風を受けた。犬も橇も面白いように横へ流れる。自分にはコースが全く見えず、前を走っている黒い犬の姿はどうにか確認できる。私は犬を信じて「前に進め」とコマンドだけを発して橇にしがみついていた。犬達は臆する事もなく当然のように進みゴールへと導いてくれた。少し前までは目標物がないと真剣に走らなかったこの子達がこんなに成長したかとえらく感動したものだ。
会場は新潟県東蒲原郡。国道 49 号線から新発田市に向って 30 分位走った山の中のゴルフ場だ。普段は静かなこの三川村に全国の犬ぞり愛好者が続々と集結し、降り積もる雪の中で熱いレースが展開された。
会場ではクラブハウスのロビーが解放され、室内からレース観戦ができる。売店や屋台もあり、レースの合い間に一息つけるのでとてもありがたかった。
土曜日は 4 ・ 6 頭引きレース (2 ヒート) 第 1 日目が行われ、一定の間隔で次々にコースへと飛び出して行く犬達は皆輝いている。
このクラスのコースは山間部のゴルフ場特有の地形で、急カーブ・急坂が随所にあり難易度も高い。それだけに犬の善し悪しだけでなくマッシャーの技術がチームのタイムを左右する。平坦なコースに飽きてきた輩はこの三川村に参加されたし。
日曜日の 1 頭引きジュニアクラスでは橇のバー程の背丈しかない子供達が、上手に犬と橇を操りながらレースを楽しんでいた。どこの大会でも子供達の参加数はそれほど多くはないが、中には小学生でも自分のチームを持ち、普段からしっかりと犬達の世話をしてレースに臨むマッシャーがいて、犬ぞり界の将来を担ってくれるだろうと期待している。
浅間チャレンジ第3回北軽井沢犬ぞりレース
2001-2-12
浅間山の麓、北軽井沢「炎のまつり」の関連イベントとして開催されたこの大会も 3 回目を迎えた。
前回は雪不足を心配したが、今回は風で飛んでしまうようなパウダースノーも大雪でしっかり積もり、逆に浅間園のスタッフは駐車場の雪かきに大変だったらしい。
スキーゲレンデに設置された 200m コースは、見学者には全体を見渡せ、犬達の走る姿を堪能する事ができたが、参加者にはコーナーが 2
箇所あってスリル
のあるコースだった。同じコースを走ってから林間コースへと入る多頭引きのチームでさえマッシャーが振り落とされるハプニングがあり、犬ぞりの楽しさと難しさを知る大会だった。
この大会にはフレッシュマンクラスがあり、全てが「初めて」のチームでも橇やハーネスを借りる事ができるし、ドライバーの他にもうひとりが犬を先導する事も可能なので、とにかく一度橇を引かせて雪の上を走らせてみたいと思っている方にはお勧めだ。参加犬の種類の多さもこの大会の特徴だろうか。ハスキーやマラ
ミュートの他にコーギーやバーニーズ、サモエド、ボーダーコリー、レトリバー種、MIX犬達などが一生懸命に走っている。
2km
の林間部は前半が下りで後半が登り。マッシャーのテクニックと体力が要求されるコースだが、犬達と一緒になって走り、ゴールした後には心地よい満足感を覚える。2km
の2 ~ 3 頭引き出場チームの中で一番速いタイムを記録したのは、なんとリトルクラスにも出場した 7 才の男の子だ。
「炎のまつり」では犬ぞりの他にもいろいろなイベントが用意されている。見逃せないのは辺りが暗くなってから浅間園のスキーゲレンデ 一面に灯される約 4000 本のろうそく。幻想的なその様子は冬の夜空に打ち上げられる花火と共に訪れた人々を魅了する。また北軽井沢には犬連れでも宿泊 OK の宿や犬の数が多くても安心な駐車場が広い宿がたくさんある。「炎のまつり」期間中は予約が殺到するので次回参加を希望する方はなるべく早くいい宿を探しておこう。
(Photo by 浅間チャレンジ)
マッシャーズチャンピオンシップ in NIIHARU
2001-3-3,4
群馬県新治村の「群馬サイクルスポーツセンター」は、関越自動車道の月夜野インターからも近く、国道から脇道に入り、ぐんぐんと坂を登って行くと次第に雪の量が増えて、3 月上旬だと言うのにそこはまだ冬真っ盛りだった。
レースは、雪のない時期は自転車で遊ぶサイクリングロードを利用。200m~6km のよく整備されたコースは犬達が走りやすく、下り坂はかなりのスピー ドが出る。多頭引きレースは山間部を走る為に、見学者にはスタートとゴール付近しか見る事はできないのが惜しい
サイクルスポーツセンターの施設は閉鎖さ れているが、軽食スタンドやトイレも犬ぞり大会の為に設置され、駐車場は見学者用と参加者用がしっかり分けられているので、小さな子供連れでも安心して観 戦できる。
一頭引きの 200m はチョットきつめの下り坂。わずかなカーブが一箇所あるだけで、あとは直線なのでスピードが出始めるとワックスの効いているそりは犬を追い越す勢いだった。
6
頭引きレース出場チームのドッグトラックがスタート準備をするためにエントリーロード前に集結した様子は圧巻で、本州内ではなかなか見る事ができない。その殆どがワゴン車、マイクロバス、トラック等を改造して犬を
6 ~ 10 頭、多いものでは 20 頭余りの犬を運搬できるようになってい る。
会場近くの猿ヶ京温泉には、冷えた体を暖めてくれる共同浴場や、日帰り入浴もできる宿がたくさんある。
第6回昭和ドックスポーツフェスティバル2001
2001-10-7,8
ナイター設備の整った群馬県昭和村の運動公園内で行われた昭和ドックスポーツフェスティバルは、犬ぞり愛好家とディスクドック愛好家合わせて約 120
チームが参加し
た。会場として使用された、フェンスで囲まれた野球場の周りに駐車スペースが設けられていたので、車の傍でゲームやレースを観戦することができた。
テントを張ってイスやテーブルを持ち出し、ピクニック気分で久しぶりに会う友達とお喋りしながらの観戦は、雪のない時期の楽しみ方だろう。
ディスクドックゲームは全くの素人なので、感想を一言「カッコイ~イ!!」。
サイクルドックレースは、小型犬やパピーの為のクラスもあるのでどんな犬種でも出場 OK 。「橇は未経験だけど自転車での散歩では凄く引っ張る」という犬なら上位入賞も可能かもしれない。コースは野球場なので平坦。但し、一塁側から三塁側までをフェンスに沿って大きく回ってくるので、コントロールの難しいサンドスレッドレースはかなりの技術が必要になる。
主催者の努力と地元住民の協力で、一日目の夜は恐縮してしまうような豪華なバ−ベキュ−、2 日目の朝には採れ立て野菜付き朝食がナント無料で振る舞われた。「ごちそうさまでした!」
入賞者への副賞にも特色がある。犬ぞりレースに限らず犬のイベントの副賞は殆どがドックフードや犬のおやつ等だが、ここでは有機栽培野菜・新鮮卵・漬け物セット等の地元特産品が出される。お父さんと犬だけで参戦したチームでも美味しいお土産を持って帰れたら留守番の家族も喜ぶだろう。